観よう観ようと思いながらも結局観ずじまいという
映画は数しれず、思う存分映画に没頭できた学生時代を懐かしむ ピーターパン症候群の気が最近ひどいような気がする今日この頃。 この作品もメンバーのokam氏にさんざんぱら薦められてようやく観れた作品ダ。 実際に起こった事件を取り扱うドキュメンタリックな映画は数あれど、 ここまで透徹して客観的なカメラアイと透明感でもって描いた作品というのは お目にかかったことがない。 表現者というのはある種のradicalな意志を持つべきだと思う。 共感を得る、感動を分かち合うという感覚は実は表現とは別次元 にあるのではないだろうか?と常々思うのです。 永久に論ぜられる「娯楽」と「芸術」の差異ということなのか。。。 そういう意味でこの作品は表だっては非常に淡々と進んでいくにも関わらず、 とても強靭な攻めの姿勢が伺える。 映画はまるでその銃撃事件の現場の再現を観ているかのようなリアルさがありながらも、映像表現の独特な時間交錯が盛り込まれている時点でやはりこの作品はfictionなのだと悟る不思議な感覚を映画内で共有した。 本作は構成、編集で全く違う顔を見せることができるその可能性というものの裾野をさらに広げたというところで高く評価できるし、ガス・ヴァン・サントは素人の扱い方についても非常に心得ているとも思った。青年を撮り続けてきた彼の一つの到達点であることは間違いない。 80/100 |
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